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【リハくるコラム6】

声が出しづらい・喉が疲れる原因と改善方法。ボイトレで変わらない人に必要な発声リハビリ

《発声リハとは?》

「発声練習」と聞くと、多くの方はボイストレーニングを思い浮かべるのではないでしょうか。
腹式呼吸やロングブレス、共鳴の位置など、声そのものを鍛える方法が広く知られています。

しかし理学療法の視点から見ると、発声は単なるテクニックではなく全身を使った筋肉運動です。
野球やサッカーといったスポーツでは、基礎体力や筋力を整えてから競技に取り組みます。
では、なぜ発声だけが「声のこと」だけに注目されがちなのでしょうか。

繰り返しになりますが、発声は筋肉運動です。
適切な姿勢や身体のバランス、筋力が備わってこそ、声は自然に通りやすくなります。

発声リハでは、この科学的な視点に基づき、身体にアプローチするトレーニングを行います。
その結果、「声の通りやすさ」や「喉の詰まり」といった悩みの改善につながっていきます。

「リハビリ」と聞くと病気や怪我をした人が病院で受けるイメージがありますが、
科学的にアプローチして身体を使いやすい状態へとサポートすることもリハビリの一環です。
声が出にくい



《身体構造のプロが考える、発声練習とは》

発声トレーニングというと「声の出し方」ばかりに注目されがちですが、実はその土台となる呼吸がとても重要です。
呼吸が安定しないと声帯の振動も乱れ、喉に余計な力が入ってしまい、声の通りにくさや喉の不調につながります。

この呼吸の安定には「呼吸筋」の働きが欠かせません。
どの筋肉がどのタイミングで働くのか、呼吸を安定させるためにどの筋肉を鍛えるのか――こうした知識は理学療法の専門領域です。

実際に理学療法士は、脳血管疾患後の後遺症で声が出しにくくなった患者様に対して、発声リハビリを行うことがあります。
表情筋や口腔内の筋肉が麻痺してしまった場合には、それらを鍛え直し、発声機能の回復をサポートします。

この考え方は、一般の方の発声にもあてはまります。
ステージでの発声や歌唱は、日常会話以上に筋力を必要とする全身運動です。
だからこそ、声だけでなく身体全体を整えて鍛えることが、理想的な発声につながるのです。
発声



《発声に必要な筋肉の鍛え方とは》

発声トレーニングの場で「腹筋を鍛えろ!」と指導された経験はありませんか?
「仰向けで上体起こしを毎日30回」──よくある方法ですが、これは本当に発声に必要な筋肉を鍛えられているのでしょうか。

上体起こしで主に鍛えられるのは「腹直筋」。確かに呼吸をサポートする筋肉の一つですが、発声の安定には直接大きく関わりません。もし腹直筋だけを鍛えても、声の出しやすさはなかなか改善されないのです。
腹直筋

次によく耳にするのが「丹田を意識して!」という指導。ところが、丹田は東洋医学の概念で、実は体に3つ存在するとされています。そのため解釈が曖昧で、科学的には不正確なことが多いのです。

西洋医学の視点で言えば、丹田に近いのは「腹横筋」。この筋肉こそが声の通りやすさや喉の詰まり感に深く関与します。しかし、腹横筋はインナーマッスルなので、上体起こしのような運動では鍛えにくいのです。
腹横筋

さらに、発声のためには腹横筋だけでなく、他にも3つの筋肉をバランスよく鍛える必要があります。この4つの筋肉が安定して働いて初めて、呼吸と声がスムーズに安定するのです。
そして重要なのは「鍛え方」。高負荷の筋トレでは腹横筋はうまく働かないため、工夫が必要になります。



《まとめ》

声が出しにくい、すぐに声が枯れる、長時間話すと喉が疲れる──こうした悩みは、単なる発声練習やボイストレーニングだけでは解決できない場合があります。
その理由は、発声が「全身の筋肉運動」であり、呼吸筋や姿勢の安定といった身体のバランスが深く関わっているからです。
今回は主に呼吸筋について触れましたが、もっと深掘りすると足の筋肉や表情筋なども関わってきます。

正しい発声改善のためには、声帯だけでなく、呼吸や体幹の筋肉をどのように働かせるかを理解し、適切にトレーニングする必要があります。
これは独学や一般的なボイトレでは難しく、専門的な知識を持つ理学療法士だからこそできるアプローチです。

リハくるでは、科学的根拠に基づいた「発声リハビリ」を通じて、あなたの声を根本からサポートします。
声の通りをよくしたい方、声枯れを防ぎたい方、舞台や仕事で声を長時間使う方は、ぜひ一度ご相談ください。

発声の安定は表現の幅も広げてくれます。 正しい身体づくりから始める発声改善で、あなたの声の可能性を広げていきましょう。
声リハ


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《発声リハビリに関するよくある質問》

A. ボイストレーニングは声の出し方や表現を中心に指導しますが、発声リハビリは 「呼吸筋」「体幹」「姿勢」など身体の使い方から改善していきます。 そのため、声枯れや喉の疲れやすさといった悩みに根本的にアプローチできます。

A. 年齢による変化もありますが、多くの場合は筋力の低下や姿勢の崩れ、呼吸の乱れが関係しています。 発声リハビリではこれらをトレーニングで補い、年齢に関係なく声の出しやすさを取り戻すことができます。

A. 個人差はありますが、多くの方が3〜5回程度で「声の通りやすさ」や「喉の軽さ」を実感されています。 継続的に行うことでさらに安定した発声を身につけることができます。





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