肩こり解消ストレッチ! なのに...なんで上体そらし?
先日、インスタグラムに肩こり改善のセルフケア動画をアップしました。ご覧いただいた皆さん、実践いただけましたでしょうか?
ただ、動画を見た方の中には「え?なんで背中をそってるの?」と思われた方もいたのではないでしょうか。
肩こり解消ストレッチといえば、多くの方が思い浮かべるのは僧帽筋(そうぼうきん)を伸ばすストレッチです。
確かに、僧帽筋が硬くなると肩こりを感じやすくなります。
そのため「僧帽筋をゆるめておけばOK!」と考えるのは自然なことです。
ただし、それだけだと「新米セラピストの視点」にとどまってしまいます。
僧帽筋のストレッチで楽になる人もいれば、あまり効果を感じない人もいます。
つまり、肩こりは一つの原因だけで起きているわけではないのです。
理学療法の視点では「多角的にとらえること」が大切になります。
インスタグラムで紹介したストレッチは「デスクワークや車での移動など、長時間座っていることで固まってしまう肩こり向け」の内容でした。
では、どうして座っているだけで肩こりが出るのでしょうか?
長時間座っていると...
1 骨盤が後ろに傾く
2 背中が丸まり(猫背のような姿勢)、お腹の筋肉が縮んだままになる
3 バランスを取るために、頭が前に出てしまう
この姿勢になると、首の後ろの方と顎の脇にある筋肉(特に僧帽筋、胸鎖乳突筋、斜角筋など)に大きな負担がかかります。
結果として筋肉が疲れすぎて肩こりや頭痛を感じるようになるのです。
実は「肩」そのものではなく、原因が縮こまった腹筋や姿勢の崩れにある場合もあります。
腹筋をストレッチしてあげると姿勢が整い、結果として肩こりが楽になるケースもあるのです。
《ストレッチの行い方》
このストレッチをする時は「骨盤が動かないように」注意し、反動をつけないで20秒間じっくり伸ばすことを意識してください。
そして膝は曲げずに上半身だけを後ろにそらしてください。
ただし、脊柱管狭窄症の方は腰痛が増強する可能性があるので行わないようにしてください。
ただ、全ての肩こりが腹筋ストレッチで解決するわけではありません。
身体の使い方のクセによっては別の部位に原因があることもあります。
もし肩こり改善に悩んでいる方は、今回ご紹介したような『姿勢の背景を意識したセルフケア』をぜひ試してみてください。
それでも改善しない場合は、無理をせず、専門家に相談してみましょう。
もちろん、リハくるでもご相談可能です!
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